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【新型コロナと自然災害】避難所、持ち物、感染症対策…今までとどう変わる?

新型コロナウイルスが世界的に流行して、半年以上が経過していますが、残念ながらいまだ収束の見込みは見られません。

最近は、「ウィズコロナ」という言葉がよくつかわれています。ウィズコロナとは、新型コロナウイルスを近いうちに完全に撲滅することは困難であることを前提とし、新型コロナウイルスや未知のウイルスと共存していくための新しい生活様式のことです。

リモートワークやオンライン飲み会、ソーシャルディスタンスの徹底などが代表としてあげられますね。

この記事では、ウィズコロナの時代で変わる防災について、東京都が公表している「避難所における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」から紹介していきます。

事前対策

避難場所の確認

避難とは、「災害を避けて安全な場所へ立ち退くこと」をいいます。避難所へ行くことが必ずしも必要なわけではありません。避難所での「3密(密閉、密集、密接)」を避けるためにも、どこに避難することが最適か判断しましょう。

避難時の行動は事前に確認しておくと安心です。地域のハザードマップなどを確認してみましょう。

国土交通省ハザードマップポータルサイト (外部リンク)

安全な地域に住んでいる人は、自宅にとどまって安全を確保する「在宅避難」という手段もあります。また、安全な地域に親せきや知人が住んでいる場合は、機会があるときに相談しておくのも良いですね。

また、東京都ではより多くの避難所確保に力を入れています。通常避難所として利用されている小中学校以外にも、地域のホテルや旅館、都立施設を開放するよう呼び掛けています。避難所の増設時には事前にHPやSNSで情報が発信されますので、チェックしてみてください。

持ち物

これまでも必要とされていた食料品、飲料水、衣類などに加えて、以下のものを持参することが推奨されています。

・マスク

・消毒液

・体温計

・室内履き(スリッパなど)

避難所にも備蓄がある場合がありますが、基本的にはないものと考えて準備しましょう。そのほか感染防止や健康状態の確認に役立つものをなるべく持参すると良いですね。ただし、災害が起こってからこれらのものを用意して、避難が遅れてしまうことがないように、事前に防災バッグに入れておくと安心です。

避難所の対策

ゾーニング

ゾーニングとは、ウイルスによって汚染されている区域(汚染区域)と汚染されていない区域(清潔区域)を区分けするという感染拡大防止の基本的な考え方です。

東京都のガイドラインでも、このゾーニングが取り入れられています。避難者が避難所に到着したら、まず問診・検温が行われ、感染の疑いがある方は専用のスペースへと案内されます。専用スペースと一般のスペースが接触することがないよう、利用するトイレや階段も分けられます。

また、専用スペースの中でも、濃厚接触の疑いがある方用と、発熱など実際に症状が出ている方用でスペースを分けて設置されます。

滞在スペース

避難所で過ごすうえでは、避難者、スタッフともに以下のような感染拡大防止のため守るべきことが定められています。

・通路は1~2mの幅を確保。

・人と人の間は2mの距離をとる。

・専用スペースでは、飛沫対策のために、座位で口元よりも高いパーテーションまたはテントを利用する。

・スタッフは手袋、マスク、専用スペースでは眼の防護具を着用する。

・30分に1回の換気。

・手すり、ドアノブ、トイレなど共有部分の毎日の清掃。

・避難者情報は、追跡調査に備えて退所後最低でも2週間は保管する。

食事・物資の配布

避難者が殺到して混雑するのを防止するため、配布するタイミングを部屋ごとに分けたり、配布場所を複数個所設けるなどの対策を行います。

また、濃厚接触者や感染の疑いがある方々への配布はスタッフが直接行わず、スペース前に置いて配布を行います。

在宅避難者への支援

避難所に避難している方だけではなく、避難所は、在宅避難を行っている方々への支援も行っています。感染防止のために、今後は特に在宅避難という形をとる方々の増加が予想されます。避難所を拠点として食糧や支援物資の配布、健康相談などが受けられます。

在宅避難だからといって、自分たちで抱え込む必要はありません。積極的に自治体の支援を利用しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

この記事では、東京都のガイドラインを紹介しました。東京都だけではなく、様々な自治体がHP等で発信していますので、ぜひお住まいの地域のガイドラインもチェックしてみてください。

参考:避難所における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン(東京都避難所管理運営の指針別冊)

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