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首都直下地震を学ぶ!防災学習スポット「そなエリア東京」に行ってみた!

GoToキャンペーンの対象から東京が外れ、夏休みは何をしよう・・・。 宿泊を伴う旅行をためらってしまう今年の夏、子どもと一緒にでかけるスポットとして、防災体験施設がおすすめです。

先日、「地震の窓口」執筆班の1人が、以前の記事でご紹介した都内の防災体験施設「そなエリア東京」に実際に行ってみました!今回はそのレポートをご紹介します!

※「そなエリア東京」について紹介のあった以前の記事はこちら↓です。その他の都内の施設や、北海道、大阪、広島、福岡の防災学習施設をご紹介しています。

そなエリア東京に行ってみた!

「そなエリア東京」は、ゆりかもめ有明駅で下車、東口を出て目の前の、東京臨海広域防災公園にある、防災体験学習施設です。

東京臨海広域防災公園は、首都圏で大規模な震災等が発生した際に、国や地方公共団体の緊急災害現地対策本部が設置される場所です。「そなエリア東京」は、その国営公園区画に位置し、楽しく、かつしっかり学べる施設になっています。

1階 迫力!防災体験ゾーン 東京直下72h TOUR

そなエリア東京のメインコンテンツです。

これまでに当サイトでもいくつかの記事でお伝えしていますが、災害時のライフライン復旧に要する時間を基準に、一般的には最低3日間(=72時間)を生き残る水や保存食の用意が推奨されています。ここは、いつ起きてもおかしくないと言われている「首都直下地震」の発生を想定した体験を通し、正にこの72時間を生き残るための学習ができる、ウォークスルー型の施設になっています。参加者は配布されるタブレットを使い、ツアー内のクイズやAR機能を使った動画を通して、楽しく防災を学ぶことができます。

入口と、道中の要所にスタッフの方がいて説明をしてくれますが、基本的には自分のペースで見て回ります。

ツアーは大体30分から1時間おきに出発するので、来館時に参加時間帯を予約して、予約時間になったらツアー入り口に集合しましょう。(学校の社会科見学などの団体参加者の予約状況等で、ツアー間隔は前後します。正確な時間は来館時に受付で確認してください。)

今回私は10:00に来館したので10:40の回に参加しました! 時間になったら、手指のアルコール消毒と、非接触型の検温を受けて、いざ出発!

最初に体験するのは、エレベーター内での地震発生!・・・なのですが、今は新型コロナウイルス感染予防のため、エレベーターは通り抜けのみ。エレベーター内は密ですからね。致し方ありません。

普段はエレベーターの床が実際に振動し、緊急停止するそうです。

エレベーターを降り、薄暗い通路を通り抜けると、迫力満点の再現被災地が広がります。崩れたビル、壊れた車や、倒れた電柱など臨場感あふれるジオラマを自由に歩き回ることができます。

精巧に作られたジオラマに、ついワクワクしてしまいますが、忘れてはいけません。ここは首都直下地震が起きた直後の都内。普段何気なく過ごしている街並みが、こんなにも変貌するのか。暮らしを支える電柱や電線が、時に牙を剥くのか。そう思って見てみると、帰り道の実際の景色も、また違って見えるかも知れません。

この再現被災地で、タブレットを使った防災クイズに挑戦できます。1回のツアーでクイズはランダムに5問出題されますが、用意されたクイズは全部で何と50問以上もあるそう!何周しても新しい学びがありそうですね!!

再現被災地でクイズに続いて、首都直下地震をシミュレーションしたCG映像を見た後は、再現避難所に入ります。

再現避難所には、避難生活をイメージするための様々な展示があります。公園や校庭など屋外避難場所をイメージした展示と、体育館など、避難生活を送る屋内避難施設をイメージした展示の2種類があり、ここでもタブレットのAR映像と実際の展示を使って分かりやすく説明を受けることができます。

この写真は、屋外避難場所をイメージした大小さまざまな簡易トイレ(画像左)と、東日本大震災で実際に使用された屋内避難施設を再現した簡易ベッド(画像右)です。ここも、普段はベッドに実際に入り込んで、寝心地や閉塞感を味わえるそうなのですが、今はコロナの関係で入り込むことはできません。こんなところにもコロナの影が・・・。

また、部屋の真ん中には、小さな揺れから大きな揺れまで地震の振動を再現して見せてくれる装置があります。座っている人形(ジェイミーくん)と、ペットボトルの水が跳ねる様子から、地震の激しさが分かります。(団体ツアー時のみ稼働するそうです。)

再現避難所で、ツアーは終了です。クイズの結果を採点して、タブレットを返却しましょう。ちなみに私は100点満点中の80点でした!

また1階には、「そなえカフェ」という売店と軽食販売を兼ねた店舗もあります。防災用備蓄食材を始め、遊んで学べる防災トランプなどのグッズ、本格的な防災用ランタンなどの購入ができる他、ここで食べることができる軽食には、実際に販売されている非常食を使ったものもありました。

非常食メニューはピクニックボックスごと出してくれるので、晴れていれば公園の中で食べるのも美味しそうですね!

2階 大人も発見がいっぱい!防災学習ゾーン

2階には、防災と、被災時の行動に関する様々な展示があります。

被災時は、自助(自分の命を自分で守る)、互助(となり近所同士が助け合う)、共助(自分たちの地域は自分たちで守る)が大切と言われています。そのために、日ごろからどのような防災意識を持つ必要があるか、また、被災時にはどのような行動が必要になるかをリアルに感じられる展示になっています。

また、首都直下地震特設コーナーでは、首都直下地震が発生した際に首都圏で想定される具体的な被害に関して学ぶことができます。

東京直下では「北米プレート」「フィリピン海プレート」「太平洋プレート」の3枚のプレートが複雑に沈み込んでおり、一口に首都直下地震と言っても、首都圏エリアのどこで発生するか分からない状況です。

ここでは、どこを震源として地震が発生したか、その場合に自分の居住地域がどの程度の揺れになるかを詳細にシミュレーションすることができます。

最後に、2階の防災学習ゾーンでは、2009年にフジテレビ他にて放送されたアニメ「東京マグニチュード8.0」を18分ほどの映像に再構成した「東京マグニチュード8.0~東京直下72h~」が上映されています。劇中の震災シーンがお台場なので、より臨場感があるかもしれませんね。

まとめ

正直なところ、「防災体験」と言うとトラックの荷台で地震体験ができる、いわゆる「地震体験車」のイメージしかなかったのですが、「そなエリア東京」は楽しみながら、大人も子どもも深く学べる施設でした。上記で紹介しきれなかった展示などもあり、是非一度足を運んでいただきたいと思います。

全体を通して、ゆっくり見て回ると「東京マグニチュード8.0~東京直下72hツアー~」の鑑賞込みで2時間前後、駆け足で見て回った場合は1時間くらいの所要時間です。

入館も体験も全て無料なので、湾岸エリアの観光行程に挟むなど、自分の都合に合わせて利用できるのもいいですね。

旅行の代わりのおでかけに、またお子様の自由研究の題材にも、この夏は「そなエリア東京」がおすすめです!

※施設詳細

〇東京臨海広域防災公園
 開園時間  午前6時~午後8時
 (12月31日~1月1日休園)
 Webサイト:http://www.tokyorinkai-koen.jp/
〇そなエリア東京
 開館時間  午前9時30分~午後5時
 (入場は午後4時30分まで)
 休館日  月曜日
 (月曜日が祝日の場合は開館し、翌日休館)
 ※年末年始および臨時休館日があります。
 入場料 無料
 Webサイト:http://www.tokyorinkai-koen.jp/sonaarea/

取材協力:そなエリア東京

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